魂は氷点下
TACHY

最近ロングツーリングに行けなくなった。というわけではないが近場にも目を向けようと房総一周を思いついた。実は俺20年もバイクに乗ってて房総一週ってしたことないんだよね。

今回は高速道路は使わず全部下で行くことにした。まずは国道16号で千葉まで、街中の渋滞がひどくなる前に抜けようと思ったがちょっとひっかかる。京葉工業地帯を抜けつつやっと海沿いの道に出る。簡単に海まで行けると思ったがけっこう手こずった。 あとは房総半島の形に半時計回りだ。内房はけっこうすいすい走れたのに外房になったとたん流れが滞る。生活道路だからか?

とにかく天気が良いから気持ち良く走れる。途中鴨川アイランド等を横目で見つつさらに走る。 やがて本日の宿泊地九十九里シーサイドオートキャンプ場に到着する。浜辺で野宿しても良かったのだがまあここは順当に行くことにした。 シーズンオフなのでサイトは俺のほかは二、三組しかいなかった。俺は買ったばかりのMSR Side Winder2を設営した。実際広げてみるとかなりでかい。う〜ん、買っては見たもののこれを使う機会はあるのだろうか? まあ、とにかく近くのコンビニで買って来た弁当を食べ始める。よく旅で凝った料理を作る人がいるけど、俺の場合グルメではないのでどうでもいいのだ。

さあ、これから盛り上がります!
程よく腹も膨れてさて寝るかという段になって今回のツーリングの目玉実験を開始する。よく災害備品でアルミ蒸着シート、通称エマージェンシーシートがある、体温をほとんど逃がしませんというやつだ。こいつは本当に役に立つのかという人体実験を行うのだ。しかし、南房総とはいえまだ3月、夜になるとけっこう冷え込んでくる。そこで俺はシュラフカバー代わりに使うことにした。俺が買ったシートは袋状になっているため、もぞもぞともぐりこむ。かなり暖かい、たしかにある程度の保温性能はあるようだ。

夜中に、なにやら目を覚ます。あえて言えば幼い頃おねしょをした布団の感覚とでも言おうか・・・。シュラフのジッパーを下げて外に手を出した俺はガバッと跳ね起きた。 シュラフの中がびっしょりだ!やはりそうか!通気性はゼロなんだよな。口のほうから湿気が逃げるかと思ったが甘かった。このままではヤバイ。俺はすぐシートを剥いだ。シュラフは中までは濡れていないが、かなり濡れている。寒い。気温はなんと0.4℃だ。おまけにメッシュテントなのでよけいに寒い。よく冬山では絶対に身につけるものを濡らしてはいけないといわれるが身にしみて理解した。それから朝までシュラフの中でじっとしていた。眠れなくてもじっとしていれば体力の消耗は最小限に抑えられるからな。

翌日は、よく晴れたいい天気。俺は早々にテントを撤収して走る。犬吠埼に行こうかと思ったが途中に飯岡灯台というのがあるので寄ってみた。確かここはロンの故郷じゃなかったっけ?この灯台、きれいで展望台からの見晴らしがいい割にすいていて気持ちよかった。夜来ればここでキャンプできたかも。 あとは銚子の手前から利根川をさかのぼるように走って柏まで、このルートは空いていて信号が少なくてバイクツーリングにはもってこいの道だ。今度また来よう。





魂とともにあらんことを
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