魂 in 北の大地
TACHY
北海道もこれが最後か?
いや、先のことなど考えずに今を楽しもう、というわけで羽田から空路北へ。
 
 

今回は夜と早朝に雨が降らなかったのでとても楽チンだった。(ということは日中には降ったということだが)
また、7月中旬の北海道は季節が早いのでガキどもがあまりいなかった。玄人衆(いわゆるバカ)が多かったので良かった。
 
初日のヌプントムラウシ温泉はスパルタン(?)でとてもよかった。誰もいないと思っていたけど3組ほど先客がいた、さすが。俺は一人で非難小屋泊。夜はさすがに不気味。星は見えず・・・。
 
湯船は川の向こう側にあって丸太が川に渡してあるだけ、それを渡っていく。脱衣所がひとつ、あとは何もなし、なんとも簡単。湯は湯船近くの崖のふもとからゴポゴポ出ているのが地面を流れて湯船に入っている。表面が100度近く、下は水。かき混ぜないと入れない。夜は熱かったけど朝は風呂は水になっていた。熱湯が表面を流れていってしまうからだな。
 

 

 糠平湖のタウシュベツ橋梁は「すげえ!」の一言。入り口が分かりづらいので人も こないらしい。天気も良くて写真撮りまくり。もう感激!
 この橋は昭和14年に森林開発用に建設されたものだ。正式名「旧国鉄士幌線」勾配率25%、R200m、海抜661.8mの山岳鉄道だった。しかも、工事費を抑えるために現地の材料を使って造ったものなのだ。その後、森林資源の枯渇によって昭和62年廃線となり、あとは放置されたままとなっている。写真にあるタウシュベツ橋梁は湖の水位が上がると水没するという幻の橋なのだ。(だから橋の表面がぼろぼろなんだ。解説を知ってから見ると感激もさることながら感慨もひとしおだ)
今では放置された建築物というモノから歴史的価値のある遺跡ということで保存活動
が行われている。
 

 屈斜路湖のコタン温泉は故障中で入れず(ガーン!)。替わりに砂湯の土管風呂に入った。結構恥ずかしかった。観光客がぞろぞろ来る砂浜の真ん中に直径1メートルくらいの土管が一本だけ地面に刺さっているだけだからね。もちろん振り朕。その日はそこでキャンプ。
その夜、摩周雲海に浮かぶ月を撮影しようと思って出かけたが摩周湖は濃霧(やはり)。2メーター先も分からないくらい。早々に退散。
 
 翌日、今回の目玉の一つ、幻の秘境、羅臼湖に登る。登山口は全く分からない。ようやく見つけてスタートするもどうやら俺がその日の一番らしいことが判明。藪漕ぎが多く、もう必死で熊よけ鈴を鳴らしまくり。途中で雨も降ってきてくじけそうになったがどうにかがんばる。
 
頂上で羅臼湖を堪能していると、そこでばったり小野寺さんに出会う。どうやら春日部ナンバーの赤いBMWが知床峠に停まっているのを見て後を追ってきたらしい。彼女、斜里岳、羅臼岳を登ってきたらしい。片道6時間くらいかかるとのこと、俺にはとても無理だ。えびは憶えてるよね、俺の結婚式に猪狩さんと一緒に司会をした人。今回は一人でフェリーで来たのだそうだ。魂のチャレンジャーに匹敵すると思われる。
 

 その後、カムイワッカ湯の滝に浸かる。おねーちゃんたちの脇で振り朕ではいる。
その帰り道の林道で生まれて初めて野生の熊と遭遇!小熊だったので、近くに親がいるはず。やばかった・・・。
 
 ウトロでちょっと探し物。ふらりと入った土産物屋で10年間探した続けた「もの」をついに発見!これが今回の目玉の二つ目、熊の爪!それをペンダントヘッドに加工してもらった。店のおっちゃん曰く「あんたラッキーだよ」。このチャンスを逃すとあと数年は材料が手に入らないらしい。熊の爪はライダーのお守りとして知る人ぞ知るレアアイテムだからね。雨も降っていたし、加工に2時間かかるとのことで今回はその近くのライダーハウスに宿泊(一泊500円)。
 
 翌日は天気もよかったので再び道東に向かう。からまつの湯、多和平などを経由し、層雲郷に入る。そこで大雪山黒岳登山に挑戦、今回の目玉の3つ目だ。目的は御来光撮影。でも層雲峡に4時過ぎに着いたので日が暮れないうちに急いで登山準備にかかる。宿泊は黒岳頂上石室小屋。1時間位のの登山コースなのにヒーコラしてしてしまった。俺ってつくづく体力ないなあ。
 
頂上に着いたらいきなりの爆風。かなり寒い。でもゴアテックスを着るととたんに暖かい。気温そのものは低くはないようだ(9℃)。山小屋で速攻晩飯、6時30分就寝。

 翌日は3時半起床。外は雨。御来光は一切見えずがっくり。雪渓を見ながら仕方なく下山。
 
街道沿いで「田助すいか」の産地の道の駅に寄る。あの真っ黒なスイカのことだが、あれって減反政策で困った農民が知恵を絞って、「田を助ける」スイカとして品種改良したのが始まりらしい。う〜ん、スイカひとつにしても深い歴史があるんだなあ。
 
 美瑛は天気もよく、絶好の写真日和。でも雨雲の塊が流れてくるのが見えて、その真下だと豪雨なので雲の位置と風向きと自分の位置を見て、逃げ回りながら散策した。哲学の木などの写真をとる。
 
その後、麓郷詣出を済ませ、ふらりと富良野岳に行ってみた。かなりの山道で俺以外に人なんかいそうになかったが驚くべきことにその終点の水場もないようなところにチャリダーが宿泊していた!チャリダー恐るべし!
 

 

 旭川のホテル泊。スカイツーリングは強制的に一泊させられるのだ。そこで旭川在住の雅代ちゃん(初めて北海道に来たとき定食屋で拉致されて友達になった)と最近結婚したそのだんなさんと一緒に飲む。旭川ラーメンのおすすめの店にも連れて行ってもらった。その店のラーメンはなんとアツアツなのに湯気が一切出ないのだ!くせのある焼きかつお昆布系の味はおいしかった。でも店の名前忘れちゃった。この日は結局24時間くらい起きていたことになるな。
 
空港への道すがら、夕張に寄る。街はかなりさびれていた。「幸せの黄色いハンカチ」のロケ地を見る。でも俺映画見てないんだよね。メロン城はおすすめ!やっちまうこと間違いなし!
 
 後は一路新千歳空港へ、道央道は俺以外走行車なし。タイヤも新品なのでここでちょっと最高速アタック。でも俺のRS、200km/h出ないことが判明。何度アタックしてもダメだった。カッパがパラシュートみたいになってたからかな?
 
 というわけさ。久しぶりのロング一人旅。堪能、堪能。
今回の総走行距離 不明(なら書くな!)

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